| 大学卒業後、予防歯科学講座で研鑽した後初めて勤務医で働いたとき、本当になんにもできなくて、恥ずかしくて悔しくて、でも妻子を養うために給料を辞退することもできずに、そのときの院長から「これは期待料だと思って」といわれて、たぶんおよそ一年間(くらいは、まったく働けていなかったと思う)、期待料という名の給料をいただいた。スタッフの衛生士さんからも毎日馬鹿にされ、侮辱されながらすごした。石にかじりついても辞めないでがんばろうと思った。毎日診療が終わった後は何もできない自分が腹立たしくて泣きながら帰った。帰って、一生懸命教科書を読んで、勉強会に行き、本当に初めて「勉強」した。それまでの勉強はただ単に学校でいい成績を取るためだけのものだった、とつくづく感じた。でも、そのおかげで、今があるのだと言い切れる。 開業後の達成感?・・・「いままで本当に歯には苦労してきた。でも、こんなに私の歯のことを、まるで自分のことのように考えてくれた歯医者さんに巡りあえたのは生まれて初めてで、とても嬉しい」と言っていただいたとき、とても達成感を感じた。それ以降、何を考えるにも、予防的な観点から「自分の歯なら・・・」という考え方をベースにしている。 |