「芸能人は歯が命」とうたわれて数年。日本でも「セレブ」が火付け役となり、一般の方にも定着し始めた歯のホワイトニング。歯が白くなればその人の印象も全く変わりますよね。ところで、みなさんは歯科医がどうやって歯の白さを判断しているか知っていますか?今回は、歯の白さを決めるクリニックでのマストアイテムに迫ります。






5つの明度グループから、患者さんの歯に最も似たレベルの明度を選びます。

ステップ1で選択した明度グループのうち、真ん中のスティックを取り出し、患者さんの歯に近づけます。それを基準に鮮やかさで最も似ているものを選びます。(チャートには3タイプしかありませんが、それぞれの中間レベルと判断するときもあります)
患者さんの歯が普通色か、黄みがかかっているか、または赤みがかっているかをチェックします。黄みがかっている場合は左側の2つのタイプから、赤みがかっている場合は右側の2つのタイプから選びます。女性が化粧品を買うときに、肌の色合いをチェックするのと似ていますね。

 

歯の白さの立体的なカラーチャートで、正式名は「ビタパン3Dマスター・トゥースガイド/カラーガイド」(ドイツ製・9,500円)。長年にわたる科学的・臨床的研究をシステム化したもので、50年以上にわたり歯科業界で愛用されています。歯の色を見る際の、色彩学に基づいたシステム的なグッズは、現在のところこのシェードガイドだけです。
歯の白さを明度・彩度・色相に3つの属性から分類しており、歯科医はこのチャートから患者さんの歯がどの色に似ているかを見ていくのです。これはホワイトニングを受けた患者さんの施術の経過をチェックするためだけではなく、歯を作る際にも使われているれっきとしたクリニック必須アイテムなのです。



 

 


歯はより白くありたい、と誰もが思いますよね。しかし、歯は必ずしも白ければよいというわけではありません。女性がメイクをする際に口紅の色とアイシャドーの色を合わせたりするように、歯の場合も全体の調和がキーポイント。例えば、あなたが差し歯を1本入れるとします。1本だけが真っ白で、周りの歯が黄みがかっていても変ですよね。個性的な色であっても、全体の調和が取れていればそれがベストなのです。

また、歯だけではなく、顔色や髪の色なども大きく関係します。黒人の歯がとても白いと思ったことはありませんか?それは顔の色と歯の色の差が大きく影響しています。さらに、肌の色が民族によって違うように、歯の色も民族によって傾向があります。日本人の歯はもともと黄みがかっており、肌も同じく黄みがかっているので、全体的に見るとさらに歯が黄みがかった印象になります。シェードガイドではA-3という色が日本人の標準色といわれています。このように、歯の色も全体的な色調から判断することを考えると、歯科医はカラーコーディネーターと言っても過言ではないですね。